ここは惑星カルテアの星の雲の上。
カルテアの星に暮らす人々の願いや想いを叶える、
目には見えないけれど、
不思議な力を持った天人達が暮らす雲。

レイという熱を放っている星。
そのレイを中心とした銀河に集う6つの惑星。
その1つがカルテアの星なのです。

雲の上に戻ってみましょう。
何やらボンヤリとした天人がいますね。

雲の上なのに、その上の空を眺めてはボーっと寝転んでいる
赤い髪の男の子。

歳はいくつくらいでしょう?
カルテアの人々も長生きですが、やはり天人。
少年に見えても、実は400歳なのです。
でも、人の願いを叶える天人たち。
400歳といっても天人の中ではやはり少年なのでした。

もう少し近づいて様子を見てみましょう。

「ディオンー!」
「…あ、アモ」
「私もいるわよ」
「エクセル、どうしたんだよ、2人とも?」
「少しくらいお仕事しなさいよ!」
「俺はこうやってみんなの生活を見守っているんだよ」
「何もしてないようにみえるけど…」
「それが俺の凄いところ」
「バカ言ってないで、早くあっちの方をみてみましょうよ」
「何かあるみたいだよ」

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ディオンと呼ばれた少年は、
親友のアモ。
妖精のエクセルに連れられ、
しぶしぶついていきました。

集落とは少し離れた所にその家は建っていました。
木でできた見た目は少しくたびれているけれど、しっかりと立っている
黄色い屋根の小さなお家。

その家の裏庭に、ゆらゆら揺れながらロッキングチェアに座るおばあさん。
そして、何も咲いていない花壇に水をやる少女がいます。

少女は何か困っているみたい。

「ねえ、おばあちゃん」
「何だい、マキ」
「お花、全然咲かないねえ」
「そうだねえ」
「どうして咲かないんだろう?」
「そうだねえ」
「早く咲かないと間に合わないよ!」
「マキ」
「なあに?おばあちゃん」
「慌てなくても大丈夫。間に合わなくたって、お母さんは怒ったりしないから」
「でも…」
どうしても、この花を咲かせてお母さんに見せてあげたい。
どうしても、この花を見せてお母さんに喜んでもらいたい。

マキは強く想いました。

「ね?」
「ねって…」
ディオンはぶっきらぼうに答えました。
「…花……今のこの土地で咲くと思うか?」

数年前。
6つの惑星間で大戦争(デビィーチェ)が起きました。
カルテアの星は騎士の星。
戦後、若き王となったものが、ほかの惑星のもの達と協力し
その戦火を乗り越えたのです。
それでも、カルテアの星も被害がなかったとはいえません。

荒れ果てた大地に、人々は戸惑い、それでも立ち上がろうとしています。

「そんな状況で…」
「何とかするのよ!」
「エクセル!?」
「僕もエクセルにさんせー!」
「アモ!アモなら分かってくれると思ったわ!何とかするのが、ディオンの役目、よ!」
「2人してさあ………」
2人の勢いにたじろぐディオンだったけれど、少女のことを放ってもおけないみたい。

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